【Linux】Ubuntu 22.10(Kinetic Kudu)にpyenvをインストールし環境構築する

5 min

こんにちは。ナミレリです。みなさん、UbuntuでPythonは使っていますか?
Python環境の構築はいろいろありますが、私はpyenvvenvでPython環境を構築しています。

今回はUbuntu 22.10(Kinetic Kudu)にpyenvをインストールして環境構築していきます。インストールもあっさり簡単にできますのでぜひトライしてみてください。

この記事はこんな人にオススメ

  • Ubuntu 22.10(Kinetic Kudu)にpyenvをインストールしたい
  • Ubuntuで複数のPythonのバージョンを使いたい
  • UbuntuでディレクトリごとにPythonのバージョンを切り替えたい

M1/M2 MacでPython環境の構築(pyenvとvenvのインストールと設定、そして使い方)についてはこちらをぜひご覧ください。Ubuntuでも設定やコマンドは同じです。

この記事でわかること

  • Ubuntuへのpyenvインストール方法と初期設定
  • pyenvによるPythonインストールとバージョン管理
  • venvによる仮想環境の切り替え方

この記事のMac環境

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そもそもpyenvとvenvってなに?

pyenvvenvについてこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。

pyenvは複数のバージョンのPythonを簡単に切り替えできるもので、venv は、pipでインストールしたパッケージなどをプロジェクトごとに独立させることができるソフトウェアです。

pyenvのメリットとデメリット

例えば、最新のPython3.11とPython3.8をpyenv環境にインストールしておけば、Pythonのバージョンをpyenv globalコマンドやpyenv localコマンドで指定して、簡単に切り替えることができます。

最新のPython3.11の高速化を試したり、AnacondaやMinicondaなどのPythonディストリビューションをpyenv installコマンドでインストールし、簡単に切り替えることができるので気軽に試せるのが一番の魅力のように思っています。不要になったらPythonのアンインストールもpyenv uninstallコマンドで簡単にできます。

デメリットとしては、Windowsではpyenvはサポートされていないことや多少仕組みが複雑、というぐらいでしょうか。確かにシンプルが一番です。下記サイトにメリットデメリットがまとめられていますので、ぜひ読んでみてください。

pyenvのたくさんのコマンドについてはこちらの記事で紹介しています。

事前準備

pyenvPythonをインストールするために必要なライブラリを先にインストールしておきます。


sudo apt install -y make build-essential libssl-dev \
zlib1g-dev libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev \
wget curl llvm libncurses5-dev libncursesw5-dev xz-utils \
tk-dev libffi-dev liblzma-dev git

ライブラリ説明
build-essential開発に必須のビルドツールを提供するパッケージ
libssl-devOpenSSLのヘッダとライブラリ
zlib1g-devgzipとPKZIPで使われているdeflate圧縮法を実装したライブラリ
libbz2-devbzip2 圧縮ライブラリ用の静的ライブラリおよびインクルードファイル
libreadline-devCLIを必要とする個々のプログラムで一貫したユーザインターフェースの提供を補助するライブラリ
libsqlite3-devSQL データベースエンジンを実装するCライブラリ
wgetウェブサーバからコンテンツを取得するダウンローダ
curlURLシンタックスを用いてファイルを送信または受信するコマンドラインツール
llvm
libncurses5-dev安全に削除できる移行パッケージ
libncursesw5-dev安全に削除できる移行パッケージ
xz-utilsコマンドライン可逆圧縮ソフトウェアのセット
tk-devクロスプラットフォームのグラフィカルツールキット
libffi-devlibffiを使用するプログラムのビルドに必要なヘッダーとライブラリ
liblzma-devbzip2よりも強力な圧縮と高速な解凍を提供するライブラリ
git言わずと知れたgit
pyenvでPythonのバージョンを切り替える

Ubuntuにpyenvをインストールする

ではUbuntuにpyenvをインストールします。

インストール方法はホームディレクトリでgitpyenvをチェックアウトしconfiguremakeします。


git clone https://github.com/pyenv/pyenv.git ~/.pyenv


cd ~/.pyenv && src/configure && make -C src

Ubuntuでpyenvを設定する

pyenvの設定はzshの場合は~/.zshrcに下記を追加するだけです。bashの場合は~/.bashrcです。追加後shellをリスタートします。


vi ~/.zshrc
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
command -v pyenv >/dev/null || export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init --path)"

exec $SHELL
# 上記でSHELLをリスタートします

基礎をわかりやすく解説しておりサンプルコードも多くオススメです:Python[完全]入門 Kindle版

pyenv installコマンドでPythonをインストールする

2022年10月にリリースされた最新のPythonである3.11.0をインストールしてみます。私にとって3.11.0は高速化が最大の魅力でワクワクしています。


pyenv install 3.11.0
pyenv versions
  system
* 3.11.0 (set by /Users/mac-test/.pyenv/version)
which python
/Users/mac-test/.pyenv/shims/python
which pip
/Users/mac-test/.pyenv/shims/pip
python --version
Python 3.11.0

3.10.8もインストールしておきます。


pyenv install 3.10.8
pyenv versions
  system
  3.10.8
* 3.11.0 (set by /Users/mac-test/.pyenv/version)

主要なpyenvコマンドは下の通りです。詳しくはこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。

コマンドコマンドの説明
pyenv install --listインストール可能なPythonバージョンを確認
pyenv shell <version> 現在のシェルセッションのみPython環境を切り替える
pyenv local <version>現在のディレクトリ配下でPython環境を切り替える
pyenv global <version>そのユーザの全てのディレクトリでPython環境を切り替える
pyenvでPythonのバージョンを切り替える

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VTuberサプーが教える! Python 初心者のコード/プロのコード

Ubuntuでvenvの仮想環境を構築する

venv環境をサクッと作ります。


mkdir -p ~/py_3.11.0/venv_1
cd  ~/py_3.11.0/venv_1
python -m venv .venv
source .venv/bin/activate

venv仮想環境でpipnumpyをインストールします。


pip install --upgrade pip
pip install numpy

venvを抜けるにはdeactivate


deactivate

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回「【Linux】Ubuntu 22.10(Kinetic Kudu)にpyenvをインストールし環境構築する」はいかがでしたでしょうか。最新のUbuntu22.10でシンプルで使いやすいPython環境の構築を紹介しました。みなさんのLinuxライフに少しでもお役に立てたら幸いです。

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