【特集】HHKB studio 日本語配列のレビュー / Macで使うための設定

16 min

こんにちは。ナミレリです。

今回は2023年10月に発売された「HHKB studio」の日本語配列をやっと購入しましたので、Mac歴20年の私がどのようにMacで設定して使っているかなど、HHKB Professional HYBRID Type-S(日本語配列)の墨と雪(無刻印)を普段使っている私が、「HHKB studio」の良い点、不満な点、従来のHHKBとの違いなどを紹介していきたいと思います。

高級感のあるHHKB studioのパッケージを開封
しっかり梱包されているHHKB studio

この記事はこんな人にオススメ

  • HHKB studioの日本語配列が気になっている方
  • 従来のHHKBシリーズとの違いが気になっている方
  • ポインティングスティックやジェスチャーパッドのMacでの使い心地が気になっている方
  • 静電容量無接点方式とメカニカルスイッチの違いが気になっている方

長年ずっと期待していることですが、MacBook Proのキー配列やキーの大きさをそのまま適用したHHKBがあるといいなと思っています。

はじめに

この記事は、HHKB studioの日本語配列の紹介となります。

HHKB Professional HYBRID Type-S(日本語配列)の墨と雪(無刻印)を使っている私が、「HHKB studio」の良い点、不満な点、従来のHHKBとの違いなどを紹介していきます。

愛用しているHHKBシリーズ3種
愛用しているHHKBシリーズ3種

MacBookをメインに使っていますが、MacBookのキーボードやタッチパッドはノートPC至上最強だと信じてやまずにいます。ただそれはあくまでノートPCの話しであって、キーボードの打鍵感やタイピングすることの楽しさはHHKBシリーズが圧倒的であることもまた信じてやみません。

MacBookのキーボードも好きで使いつつも、HHKB studioを使ってみたい、どうせ買うならせっかくなので尊師スタイルもやってみたい、というような方に向けてHHKB studioの魅力を紹介できればと思っています。

HHKB studioではないHHKBについては以前にこちらの記事を書いていますのでぜひご覧ください。

HHKBを詳しく解説した記事

HHKBのペアリング方法についてはこちら

HHKB studioの概要

HHKBはHappy Hacking Keyboard(ハッピーハッキングキーボード)の略です。HHKBは石川県に本社を置く株式会社PFUから販売されています。1996年に初代HHKBが発売されて以降、タイピングの質に意識的なユーザーに大人気となりその勢いは現在も増しています。発売当初はUNIXユーザーや研究者が使うイメージでしたが、最近では女性のユーザーも増えてきているようで、2022年に「雪」もラインナップに登場し、2023年10月に「HHKB studio」が登場しました。

HHKB studioはHHKBのこれまでの伝統を受け継ぎつつも、HHKBで初のメカニカルスイッチを採用し、ポインティングスティックとジェスチャーパッドが搭載され、大胆な進化をしています。

ちなみに、HHKBシリーズ(HHKB studio含む)のキー配列は独特で「変態配列」と呼ばれることがあり、使いこなすまでに慣れが必要。と言われることもありますが、その多くはUS配列のことでJIS配列の日本語配列版に関しては「変態配列」まではいきません。

大胆な進化を遂げたHHKB studio 日本語配列の外観

それでは、具体的に大胆に進化した内容をみていきましょう。

【HHKB studioの特徴1】メカニカルスイッチの採用

HHKB studioの最も大胆な進化はなんと言っても静電容量無接点方式からメカニカルスイッチに変更されたことです。

静電容量無接点方式からメカニカルスイッチに変更

これまでの全てのHHKBは静電容量無接点方式でした。最高に心地よくクセになる打鍵感とスコスコの打鍵音が気持ち良くずっと入力していたい気持ちにさせてくれました。その静電容量無接点方式からメカニカルスイッチへの変更ということで、最初はとても心配ではありました。が、

結論からお伝えすると、最高に心地よく打ちやすいキーボードに仕上がっています。HHKB studioの方が打ちやすい、心地良い、という方もいる(私もそう思う)ぐらい質の高いメカニカルスイッチです。そして指が痛くならず疲れにくです。

従来のHHKBの打鍵感と打鍵音を100点とするのであれば、HHKB studioの打鍵感と打鍵音は90点ですが、打ちやすさは110点!というのが私の個人的な感想です。あくまで個人的な感想です。

HHKB studioのメカニカルスイッチは、HHKBオリジナルで押下圧45g、キーストローク3.6mm、リニアタイプの静音メカニカルスイッチです。ーストロークが従来のHHKB HYBRID Type-sの3.8mmに対して、0.2mm浅くなりました。微妙な差ですが私にはこの差が打ちやすい!と感じることに繋がっている気がします。

キータッチは最高に滑らかで、下の画像の通りキーを押すとスッと引っかかりなく沈み、キーを押していることすら感じない究極のスムーズなタッチです。しかもとても静かです。

HHKB studioのリニアタイプのメカニカルスイッチ(出典:PFU)
HHKB studioのリニアタイプのメカニカルスイッチ(出典:PFU

個人的な感想ですが、キースイッチについてHYBRID Type-sと比較すると下のようになります。今後使っていく感想も変わると思います。

クセになる打鍵感HHKB HYBRID Type-s > HHKB studio
クセになる打鍵音HHKB HYBRID Type-s > HHKB studio
静音性HHKB studio > HHKB HYBRID Type-s
打ちやすさHHKB studio > HHKB HYBRID Type-s
疲れないHHKB studio > HHKB HYBRID Type-s
HYBRID Type-sとの比較(個人の感覚)

HHKBシリーズと比べて、より静音であることと、打ちやすさ、疲れなさがHHKB studioは上回っていると私は思います。キーストロークが少し浅くなり、キートップの高さも低くなったことがそう感じさせるのではないかと思います。

【HHKB studioの特徴2】ポインティングスティックの搭載

2つ目の大胆な変化としてあげたいのは、ポインティングスティックの搭載です。

HHKB studioのポインティングスティック

ホームポジションを崩さずに右手人差し指でカーソルの操作をすることができます

昔からThinkPadにはトラックポイントという名で搭載されていたアレです。私はHHKBの前にはIBMのSpace Saver Keyboard(もちろんトラックポイント搭載)を使っていたので、ポインティングスティックにまったく違和感がなく使えています。

実際のカーソル操作については、MacBookのトラックパッドが優秀すぎて遠くそれにはおよびませんが、サッと瞬間的に(かつ大雑把に)カーソルを操作したい時などに便利です。

私個人的には、カーソルの移動はトラックパッドおこない、Neovimやメモ.appなどでのテキスト入力中は、Ctrl + pCtrl + nなどのキーボード操作を使うので、ポインティングスティックはなくてもいい派です。

Macのキーボードショートカットについては下の記事で詳しく紹介しています。

【HHKB studioの特徴3】マウスキーの搭載

3つ目の大胆な変化としてあげたいのは、マウスキーの搭載です。

マウスキー中央ボタンを押しながらポインティングスティックを動かすと画面をスクロールすることができます。中央ボタンはデフォルトの設定で[Fn2]キーが割り当てられていて、ほかのキーとの組み合わせでポインティングスティックやジェスチャーパッドの動作を変更することもできます。

HHKB studioのマウスキー

この3つのマウスキーの打鍵感もしっかり良いです。マウスキーの押下圧は55g、キーストロークは2.5mmとなっていて、しっかりとメカニカルスイッチです。

大昔、私がHHKBの前に使っていたIBMのSpace Saver Keyboardは、ポインティングスティックもマウスキーも搭載されていましたので、マウスキーに対しても違和感なく使えますが、使う頻度は今のところ低いです。

【HHKB studioの特徴4】ジェスチャーバッドの搭載

4つ目の大胆な変化としてあげたいのは、ジェスチャーバッドの搭載です。

HHKB studioの左右側面と手前側の面に、指でスライドすることで画面の切り替えやスクロール操作などが直感的に行えるジェスチャーパッドが搭載されました。

ジェスチャーパッドは、手前の面に2つ、左右の側面に1つずつの計4つあります。

HHKB studioの側面ジェスチャーバッド(濃い色の部分)

HHKB studioを上から見ると、下の画像の4箇所の側面がジェスチャーバッドになっています。

HHKB studioの4箇所の側面がジェスチャーバッド
HHKB studioの4箇所の側面がジェスチャーバッド

デフォルトでは上の画像の通りの設定になっていますが、キーマップ変更ツールで割り当てる機能を変更することができます。また、キー操作でジェスチャーパッドの感度を4段階で調整できます。私は機能の割り当ても感度もデフォルトのままで使っています。

キー操作ジェスチャーパッドの感度LED状態
マウスキー中央ボタン + 6左の1つが白色1回点灯
マウスキー中央ボタン + 7中(デフォルト)左の2つが白色1回点灯
マウスキー中央ボタン + 8左の3つが白色1回点灯
マウスキー中央ボタン + 9最高左の4つ(すべて)が白色1回点灯
ジェスチャーパッドの感度を4段階で調整

Safariのスクロールなどで使うこともありますが、ジェスチャーバッドの使用頻度は低いです。ただこれまでにない発想の機能だと思うので今後が楽しみです。より直感的に操作感の向上ができると良いと思います。

HHKB studioの外観

下の画像はHHKB studioとHHKB HYBRID type-s雪を並べた画像です。

HHKB studioとHHKB HYBRID type-s雪を並べた画像

全体的な質感は、HHKB HYBRID type-sと同じで他にはない高級感があります。またキートップの印字は控えめで光の具合で変化します。

外観上の変化としては、HYBRID type-sまでの電池部分の上部の出っ張りがなくなった点と、マウスキーの分だけ大きくなっています。重さは830g(電池抜き)とずっしりしていて打鍵時の安定感は良いですが、持ち運びにはちょっと大変かなと思っています。

HHKB HYBRID type-sとの大きさ比較

HHKB HYBRID:幅294mm×奥行き120mm×高さ40mm、重さは540g
HHKB studio:幅308mm×奥行き132mm×高さ41mm、重さは830g

HHKB studioは他の多くのキーボードと比較しても重さも厚みもありますが、HHKBのファンは多くずっと愛され続けています。高級感のある外観、打鍵感の良さ、打鍵音、考え抜かれたキー配列など、全体としての仕上がりが他のキーボードを圧倒しているとあらためて感じました。

重さについては持ち運べないこともないですが、据え置きで使うには安定感があってとても良いです。HHKBに吸振パッドを付けた場合と同程度の安定感があります。HHKB studio用の吸振パッドが発売されることにも期待です。

バード電子製のHHKB stuio用吸振マット

HHKB用のおすすめ吸振マット

HHKBシリーズの詳しいスペック比較

キーボード選びではキーストロークや押下圧、軸も重要な検討要素になりますので、HHKB studioとHHKBシリーズとの詳細なスペックを比較します。

HHKBシリーズの比較ポイント
  • HHKB studioはメカニカルスイッチ、その他のHHKBシリーズは静電容量無接点方式
  • HHKB studioのキーストロークは3.6mm、HYBRID type-sは3.8mm、その他は4.0mm
  • 押下圧はHHKB studio含む全てのHHKBシリーズで45g
  • 雪を検討する場合、現状HYBRID Type-S一択。

キーストロークとは、キー押した時に底打ちするまでの深さのこと。

押下圧とは、キーの重さ、キー荷重とも言われキーを押す力のこと。

HHKB
studio
HHKB
studio
HYBRID
Type-S
HYBRID
Type-S
HYBRIDHYBRIDClassic
値段税込44,000円税込44,000円税込36,850円税込36,850円税込31,900税込31,900税込26,950
配列英語配列日本語配列英語配列日本語配列英語配列日本語配列英語配列のみ
墨、白、雪墨、白、雪墨、白墨、白墨、白
無刻印なしなしありあり(雪のみ)ありなしあり
ボディAES樹脂AES樹脂AES樹脂AES樹脂AES樹脂
キートップPBT樹脂PBT樹脂PBT樹脂PBT樹脂PBT樹脂PBT樹脂PBT樹脂
印字昇華印刷昇華印刷昇華印刷昇華印刷昇華印刷昇華印刷昇華印刷
インターフェースBluetooth 5.0、
USB Type-C
Bluetooth 5.0、
USB Type-C
Bluetooth、
USB Type-C
Bluetooth、
USB Type-C
Bluetooth、
USB Type-C
Bluetooth、
USB Type-C
USB Type-C
無線操作距離最大10m最大10m最大10m最大10m最大10m最大10m
カスタマイズ機能DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ、
キーマップ変更機能
DIPスイッチ
キー数63キー
(内マウスキー3)
72キー
(内マウスキー3)
US配列60キーJIS配列69キーUS配列60キーJIS配列69キーUS配列60キー
キー仕様メカニカル /
ステップスカルプチャ /
キーピッチ:19.05mm
メカニカル /
ステップスカルプチャ /
キーピッチ:19.05mm
静電容量無接点方式静電容量無接点方式静電容量無接点方式静電容量無接点方式静電容量無接点方式
打鍵感トコトコ (静粛性)トコトコ (静粛性)スコスコ
(静粛性)
スコスコ
(静粛性)
パチパチパチパチパチパチ
キーストローク3.6mm3.6mm3.8mm3.8mm4.0mm4.0mm4.0mm
押下圧45g45g45g45g45g45g45g
Cherry、Gateron、
Kailh社製と互換
Cherry、Gateron、
Kailh社製と互換
東プレ軸東プレ軸東プレ軸東プレ軸東プレ軸
サイズW 308×D 132×H 41W 308×D 132×H 41294(W)×120(D)
×40(H)mm
294(W)×120(D)
×40(H)mm
294(W)×120(D)
×40(H)mm
294(W)×120(D)
×40(H)mm
294(W)×110(D)
×40(H)mm
質量840g (電池含まず)830g (電池含まず)540g(電池含まず)550g(電池含まず)540g(電池含まず)550g(電池含まず)530g(ケーブル除く)
電源単3形乾電池×4本、
USBコネクター
単3形乾電池×4本、
USBコネクター
単3形乾電池×2本、
USBコネクター
単3形乾電池×2本、
USBコネクター
単3形乾電池×2本、
USBコネクター
単3形乾電池×2本、
USBコネクター
USBコネクター
動作時間アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
アルカリ乾電池使用時の目安:
約3カ月程度
HHKBスペック詳細まとめ

HHKB studioをMacで使う

HHKB studioをMacに繋げる事前に行うことと、繋げた後のMacで使う設定方法を紹介します。HHKB studioのペアリング方法や切り換えの方法もわかりやすく紹介します。日本語配列JISの場合となります。

  1. STEP

    【事前準備】キーマップ変更ツールのインストール

    まずは、HHKB studioのキーマップ変更ツールをMacにインストールします。

    この後、HHKB studio本体のファームウェアをアップデートするためにもこのキーマップ変更ツールが必要となります。

    以下のURLから「Happy Hacking Keyboard Studioキーマップ変更ツール」をダウンロードします。HHKB studio用のキーマップ変更ツールであることを確認します。2024/2/1時点でのバージョンは、1.0.3です。

    https://happyhackingkb.com/jp/download/#tool

    HHKB studio用のキーマップ変更ツールのダウンロード
    HHKB studio用のキーマップ変更ツールのダウンロード

    ダウンロードしたキーマップ変更ツールをMacにインストールしてください。ダブルクリックしていつもの通り普通にインストールすることができます。

  2. STEP

    【事前準備】最新のファームウェアをダウンロードする

    以下のURLからHHKB Studio用の最新ファームウェアをダウンロードします。HHKB studio用のファームウェアであることを確認します。2024/2/1時点での日本語配列の最新ファームウェアバージョンは、B2.07です。

    https://happyhackingkb.com/jp/download/#fw

    HHKB studio用の最新ファームウェアのダウンロード
    HHKB studio用の最新ファームウェアのダウンロード
  3. STEP

    HHKB studioのUSBケーブルで接続する

    キーマップ変更ツールを利用するには、HHKB studioをUSB接続する必要があります。Bluetooth接続ではキーマップ変更ツールを利用することはできません

    USBケーブルで接続し、HHKB studioの電源をオンにします。

    おすすめのL字型ケーブル

    尊師スタイル時にもピッタリのUSBケーブルです。特徴はHHKBに差し込む方がL字型になっており、ディスプレイに干渉しない設計になっています。長さは40cmとなっており、尊師スタイル時にも邪魔にならず取り回ししやすい長さになっています。

  4. STEP

    キーボード設定アシスタント

    USBケーブルで接続し、HHKB studioの電源をオンにすると、「アクセサリの接続」の許可を求めるアラートが出るので、「許可」します。

    アクセサリの接続許可
    アクセサリの接続許可

    その後、キーボード設定アシスタントが起動します。

    キーボード設定アシスタントが起動
    キーボード設定アシスタントが起動

    右Shiftキーの左隣のキーを押すように指示されますが、ここに問題がありではなく、の左隣のキーを押します。

    右Shiftキーの左隣のキーを押す際は上記キーを押す
    右Shiftキーの左隣のキーを押す際は上記キーを押す
  5. STEP

    Mac用のプロファイルに変更する

    これでHHKB studioで入力できる状態になりますが、デフォルトではWindows用のプロファイル(キーレイアウト)になっていて、ジェスチャーパッドや英数キーやかなキーが使えません。

    以下の手順でMac用のプロファイルに切り替えます。Mac用のプロファイルはProfile2に設定されています

    Fnキーを押しながらcキーを押します。これによりプロファイル変更モードに移行します。1度だけLEDが白色で点滅します。

    この状態で2を押します。左から2番目のLEDが点滅します。

    プロファイルについて

    プロファイルは4つ保存することができます。デフォルトではProfile1にWindows用のキーレイアウトが保存されていて、Profile2にMac用のキーレイアウトが保存されています。Profile3とProfile4はProfile1の内容が保存されています。キーマップ変更ツールを使って各プロファイルに対してキーレイアウトを設定し保存することができます。

    プロファイルの変更方法

    Fnキーを押しながらcキーを押します。
    これによりプロファイル変更モードに移行します。1度だけLEDが白色で点滅します。

    この状態で1から4を押します。左からN番目のLEDが点滅します。

  6. STEP

    ファームウェアの更新

    USBケーブルで接続されている状態で、先程インストールしたキーマップ変更ツールを起動します。

    起動後、「キーボードファームウェア更新」をクリックし、先程ダウンロードした最新のファームウェアを指定して「HHKBへ書込み」をクリックします。

    キーボードファームウェア更新
    キーボードファームウェア更新
    ファームウェアを指定
    ファームウェアを指定
    HHKBへ書込み
    HHKBへ書込み

キーマップ変更

Macユーザーにとって、英数かなcommandoptionの4つのキーは非常に重要です。HHKB studioでこの4つのキーを使いやすい位置に変更します。ぜひ参考にしてください。

英数かなのキーマップ

下のように、英数かなをそれぞれ2つのキーに設定しています。

commandのキーマップ

下のように、英数かなの隣にcmdを設定しています。

optionのキーマップ

下のように、cmdのとなりにoptがくるように設定しています。

初回のペアリング

HHKB studioは最大4台のペアリング情報を登録(14)することができます。私の場合はMacBook2台とLinux用の古いMacBook Air2台に接続しています。

はじめてペアリングする場合は、1に登録されます。メインで使うMacBookをまずは登録してみます。

  1. STEP

    HHKB studioの電源をONにする

    まずはHHKB studioの電源をONにします。すでにONの場合は次のステップに進みます。

  2. STEP

    ペアリングモードにする

    Fn + qでペアリングモードにします。この時、一番左のLEDが青色に速く点滅します。

  3. STEP

    システム設定のBluetoothから接続する

    HHKB studioをペアリングモードにしたら、Macのシステム設定からBluetoothを開きます。「HHKB-Studio1」が見えているので「接続」をクリックします。

  4. STEP

    ペアリング用の数字をHHKB Studioで入力

    ペアリング確認用の数字が表示されるので、今接続したばかりのHHKB studioで入力します。その後、「接続されました」と表示されます。

    ここでLEDインジケーターは消灯します。

  5. STEP

    キーボード設定アシスタント

    HHKB studioをMacに接続すると下のようにキーボードアシスタントが起動します。

    「左Shiftキーの右隣のキーを押してください」というメッセージが表示されたら、zキーを押します。

    「右Shiftキーの左隣のキーを押してください」というメッセージが表示されたら、右Shiftキーのではなく、の左隣のキーを押します。

    右Shiftキーの左隣のキーを押すように指示されますが、ここに問題がありではなく、の左隣のキーを押します。

    右Shiftキーの左隣のキーを押す際は上記キーを押す
    右Shiftキーの左隣のキーを押す際は上記キーを押す
  6. STEP

    キーボードの種類を選択

    キーボードの種類を選択画面で、日本語配列JISの場合はJISが選択されています。

新たな機器を接続する

HHKB studioは本体の[1]~[4]の数字キーに、最大4台のBluetooth機器のペアリング情報を登録できます。

ステップ1:ペアリング待機モードにする

新たに機器を接続する場合は、まずはFn + qでHHKBペアリング待機モードにする

この時、ペアリング待機モードになり、LEDインジケーター全体が青色で左右に流れるように点灯します。

ステップ2:ペアリングモードにする

HHKBがペアリング待機モード状態で、Fn + Control + 数字登録する数字を選ぶ

この時、ペアリングモードになり、押した数字キーに対応する位置のLEDインジケーターが青色に速く点滅します。

ステップ3:Mac側に登録する

Mac側の[システム設定]→[Bluetooth]の[近くのデバイス]にHHKBが表示されるので[接続]する

ステップ4:プロファイルを設定する

Macの場合はProfile2のMac用のプロファイルに設定します。Mac用のプロファイルはProfile2に設定されています

Fnキーを押しながらcキーを押し、この状態で2を押します左から2番目のLEDが点滅しProfile2に設定されます。

LEDの状態確認

HHKB studioのLEDは進化しましたが、光の色や光る位置が何を示しているのかわからない方も多いと思います。光の色や光る位置が何を示しているのか一度理解してしまえば、便利になりますのでぜひ参考にしてください。

まず光の色ですが、白色か青色かの2種類あります。光る位置は1番目から4番目が光るに加えて全て光るパターンもあるので全部で5パターンあります。

白色のLEDは、基本的にはどのプロファイルが適用されているかを表します。

LEDの色光る位置説明
左から1番目プロファイル番号1(Profile1)に対応する位置が光る
左から2番目プロファイル番号2(Profile2)に対応する位置が光る
左から3番目プロファイル番号3(Profile3)に対応する位置が光る
左から4番目プロファイル番号4(Profile4)に対応する位置が光る
4つ全てキーボードの電源がONになったことを示す

青色のLEDは、基本的にはBluetooth接続の情報を表します。

LEDの色光る位置説明
左から1番目接続先(ペアリング情報1)に対応する位置が光る
左から2番目接続先(ペアリング情報2)に対応する位置が光る
左から3番目接続先(ペアリング情報3)に対応する位置が光る
左から4番目接続先(ペアリング情報4)に対応する位置が光る
4つ全てUSB接続の場合

Fn+vを押すと、LEDが点灯し適用されているプロファイルや接続先の情報を示します。

HHKBのショートカットキー

HHKBでMacディスプレイの明るさを調整する

MacBookのF1F2にはディスプレイの輝度と調整することができます。HHKBでは下記のショートカットキーでディスプレイの輝度を調整することができます。

Fn + o ディスプレイを暗くする

Fn + p ディスプレイを明るくする

HHKBでMacのミッションコントロールに入る

MacBookのF3でミッションコントロールに入ることができます。HHKBでは下記のショートカットキーでミッションコントロールに入ります。

Fn + ctrl + @ ミッションコントロールに入る(全てのウィンドウを表示)

Fn + ctrl + / ミッションコントロールに入る(そのアプリのウィンドウを表示)

Fn + ctrl + ; 左の仮想デスクトップに移動

Fn + ctrl + : 右の仮想デスクトップに移動

HHKBでMacの音量を調整する

MacBookのF10F11F12で音量を調整することができます。HHKBでは下記のショートカットキーで音量を調整することができます。

Fn + a  音量を小さくする

Fn + s  音量を大きくする

Fn + d  音量をミュートにする

HHKBを快適に使う専用設計アイテム

中央印字デザインキートップセット

2023年11月21日に、PFUから白と墨の中央印字デザインキートップセットが販売されました。

中央印字デザインキートップとは、雪モデルに採用されているものです。今まで中央印字デザインのキートップや雪モデルのみで、墨モデルと白モデルにはありませんでしたので、早速墨モデル用に購入しました。

こちらはHHKB studioのメカニカルスイッチでは使用できません。

中央印字デザインキートップセット(墨)

新旧比較:中央印字デザインキートップセット(墨)

新旧比較:標準キートップ(墨)

日本語配列の中央印字デザインキートップ

英語配列の中央印字デザインキートップ

HHKB専用:パームレスト、キーボードルーフ

HHKBは高さがあるためパームレストを使うと手首への負担が減ってより快適に使うことができます。私は松葉製作所の亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフを使っています。

https://www.matsuba-factory.com/kikkounaguri

職人さんが一つ一つ手作りなので数ヶ月待ちで値段も高いですが、質感、肌触り、見た目、どれをとっても最高です。もちろんHHKB専用設計なのでピッタリのサイズです。

HHKB studioでも使用できますが、手前2つのジェスチャーバッドが隠れてしまいます。

亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフ

松葉製作所の亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフ
松葉製作所の亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフ
松葉製作所の亀甲名栗木製パームレストをパームレストとして使う
松葉製作所の亀甲名栗木製パームレストをパームレストとして使う
接点部分も絶妙
接点部分も絶妙
松葉製作所の亀甲名栗木製パームレストをキーボードルーフにもなる
松葉製作所の亀甲名栗木製パームレストをキーボードルーフにもなる

職人さんが一つ一つ手作りということもあり値段も高く、数ヶ月待ちなんてこともありますので下のバード電子さんのパームレストも良いと思います。HHKBにジャストフィットします。

バード電子製で安心です

バード電子製で安心です

HHKB専用:吸振マット

HHKB専用の吸振マットです。吸振マットなので打鍵音も少し静かになるように感じます。また打鍵感がより軽くなり打ち心地が更に良くなるようにも感じますが、劇的な変化は期待しない方がよいかもしれません。ガラスの机でもピタッっと張り付くような感じで安定しますのでタイピングがより快適になるのは間違いありません。

先日、HHKB雪を購入しましたが、吸振マットがない状態での打鍵感はとても安っぽく感じたので、雪モデルにも吸振マットを貼っています。

それぐらい、打鍵時の安定感と高級感を感じることができます。

バード電子製のHHKB stuio用吸振マット

下の画像はHHKB用です。

HHKB墨+HHKB吸振マット(PUF製)

PFU製で安心です

HHKB専用:キーボードブリッジ

キーボードブリッジはいわゆる尊師スタイルのために必要です。バード電子さんのキーボードブリッジは排熱もしっかり考慮されていて安心の品質です。M1/M2であれば熱の問題はほとんど気にする必要はないですが。

もちろんHHKB studioでも使用できます。

尊師スタイルには必須のキーボードブリッジ

キーボードブリッジ(フリーザー)
キーボードブリッジ(フリーザー)

こちらはスモークブラックで墨用に

キーボードブリッジ(スモークブラック)
キーボードブリッジ(スモークブラック)
キーボードブリッジをMacBookにセット
キーボードブリッジ(フリーザー)をMacBookにセット
キーボードブリッジ(スモークブラック)をMacBookにセット
キーボードブリッジ(スモークブラック)をMacBookにセット
いわゆる尊師スタイル
いわゆる尊師スタイル
尊師スタイルの不満はTouch IDが使えなくなる

尊師スタイルの不満はTouch IDが使えなくなるという点です。キーボードブリッジを少しずらせばTouch IDを使えますがやはり不便です。そんな時はApple WatchがあるとMacのロックを解除できるので便利です。

尊師スタイルでもApple Watchでロック解除できる
尊師スタイルでもApple Watchでロック解除できる

バード電子製で安心です

バード電子製で安心です

コンパクトでいつでも尊師スタイルを実現

HHKB専用:キーボードルーフ

キーボードルーフは埃や汚れからHHKBを守るためのプラスチック製のカバーです。リュックなどに入れて持ち運びする際には、キーボードに変な力が加わらないように守ってくれるので安心して持ち運びできます。

もちろんHHKB studioでも使用できます。

HHKB雪+バード電子キーボードルーフ

バード電子製で安心です

HHKB studio +バード電子キーボードルーフ

HHKB専用:ケーブル

尊師スタイル時にもピッタリのUSBケーブルです。特徴はHHKBに差し込む方がL字型になっており、ディスプレイに鑑賞しない設計になっています。長さは40cmとなっており、尊師スタイル時にも邪魔にならず取り回ししやすい長さになっています。

もちろんHHKB studioでも使用できます。

尊師スタイル専用USBケーブル

HHKB専用のUSB-Cケーブル
HHKB専用のUSB-Cケーブル

バード電子製で安心です

HHKB専用:キャリーケース

HHKB専用キャリーケースは、松葉製作所の亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフをつけても余裕を持って収納できます。USBケーブルを収納する部分もあってかゆい所の工夫はさすがは専用ケースです。

HHKB studioでは使用できません。

HHKB専用キャリーケース

HHKBキャリーケース
HHKBキャリーケース
HHKBキャリーケースと雪
HHKBキャリーケースと雪
HHKBキャリーケースと墨
HHKBキャリーケースと墨

バード電子製で安心です

私はHHKBキャリングセットを購入しました(バード電子製)

外出でも便利なHHKBキャリーケース、キーボードブリッジ、HHKB 接続Type-Cケーブルの3点セットで個別に買うよりお得です。どこの製品か見ただけだとわかりませんが、バード電子さんの3点セットになっていますので安心です。

HHKB専用:スマートケース

スマートケース2はぴったりフィットしてバード電子のキーボードルーフを付けた状態で収納できます。(松葉製作所の亀甲名栗木製パームレスト&キーボードルーフだと入りません)

HHKB studioでは使用できません。

HHKBスマートケース2

PFU製で安心です

その他のおすすめ

引抜工具はこれを使っています

MacBookを墨のようにするにはこれ

更なる打鍵感を求めて

バード電子製のHHKB用キーボードスタンド

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回のHHKB studio 日本語配列のレビュー / Macで使うための設定はいかがでしたでしょうか。

お気に入りのキーボードを使ってより快適なMacライフをお送りください。

HHKB HYBRID Type-S雪 日本語配列
HHKB HYBRID Type-S雪 日本語配列

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