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【Mac】Stable Diffusion web UIをM1/M2のMacで試す

8 min
更新情報

2023年7月8日:
Stable Diffusion XL 1.0を使う方法を追加しました。

こんにちは。ナミレリです。今回は、M1/M2のMacでStable Diffusion web UIを試してみたいと思います。

以前に下の2つの記事で、M1/M2 MacのPythonでStable Diffusionを使う方法を紹介しました。

今回は、Stable Diffusionをローカル環境でSafariなどのブラウザで使うことができるStable Diffusion web UIを紹介していきます。

この記事はこんな人にオススメ

  • M1/M2のMacでStable Diffusion web UIを試してみたい
  • Stable Diffusion web UIのインストール方法を知りたい
  • 新たなAI技術をMacで試してみたい方
  • AIとその可能性をMacで感じたい方
この記事のMac環境
  • M2 MacBook Air 13.6 インチ
  • M1 Max MacBook Pro 14インチ
  • macOS Ventura 13.4.1(c)
  • Stable diffusion web UI 1.5.1
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Stable Diffusion web UIとは?

Stable Diffusion web UIは、ブラウザからStable Diffusionの機能を使うことができて、簡単な操作で画像生成を行うことができるツールです。

私はコマンドラインでの操作が好きで、Core MLに最適化されたStable Diffusionをpythonやコマンドラインから操作していましたが、Stable Diffusion web UIを使ってみたら、簡単で高機能であることがわかり今はほとんどStable Diffusion web UIを使っています。ぜひ皆さんも活用してみてください。

また、ローカルのM1/M2のMacに入れることができるので、好きなだけ画像生成できるのも魅力です。

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インストール環境について

ローカルのマシンは、M1 MAXのMacbook ProとM2のMacbook Airを使います。Pythonは3.10.6以上であれば動くはずです。今回はminiforgeのPython 3.10.12を使っています。

Stable Diffusion web UIはpipで様々なライブラリがインストールされますので、venvでStable Diffusion web UI用の仮想環境を作るようにします。

miniforgeやvenvについて詳しく知りたい方は下の記事をぜひご覧ください。

また、brewでパッケージをインストールする必要もあるので、brewがインストールされている前提です。

brewについて詳しく知りたい方は下の記事をぜひご覧ください。

Stable Diffusion web UI用のvenv仮想環境の構築

今回は、ホームディレクトリにvenv_sd-webuiというディレクトリを作ってStable Diffusion web UI用のvenv仮想環境にしてみます。

下のように予めvenv仮想環境を準備せずとも、Stable Diffusion web UIをインストール時にvenv仮想環境を自動的に作ってくれますので、不要な方は飛ばしてください。

venv仮想環境のディレクトリを用意

ホームディレクトリにvenv_sd-webuiディレクトリを作成


cd ~
mkdir venv_sd-webui

venv仮想環境を作成


cd venv_sd-webui
python -m venv .venv

python -m venv-mはモジュールの意味で、venvモジュールを使い.venvというディレクトリ作成しています。

次に、作成した.venvに入り中身を確認します。binlibincludeなどが確認できます。

venv仮想環境を確認


ls -F .venv
bin/  include/  lib/  pyvenv.cfg

venv仮想環境を有効にする

以下のコマンドで、先程作成したStable Diffusion web UI用のvenv仮想環境を有効にします。


source .venv/bin/activate

venv仮想環境の抜け方

venv仮想環境の抜け方はdeactivateコマンドです。


deactivate

pip listでインストールされているpipを見てみましょう。下のようにpipsetuptoolsのみインストールされていますので、仮想環境の初期状態であることが確認できます。


pip list
Package    Version
---------- -------
pip        23.0.1
setuptools 65.5.0

[notice] A new release of pip is available: 23.0.1 -> 23.2
[notice] To update, run: pip install --upgrade pip

次に、pipコマンドをアップデートしておきます。


pip install --upgrade pip

ディレクトリに入ったときに自動的にvenv仮想環境が有効にするためには、direnvを使うと便利です。下の記事を参考にしてください。

これでvenv仮想環境の準備は整ったので、Stable Diffusion web UIをインストールしていきます。

Stable Diffusion web UIのインストール

Stable Diffusion web UIの公式githubを参考にインストールしていきます。

事前準備(cmake, protobuf, rust, git, wget)

cmake, protobuf, rust, git, wgetが必要となるので、インストールされていない方はbrewでインストールしておきましょう。

まずはbrewを最新にしておきます。


brew update
brew upgrade

下のように必要なパッケージをインストールします。


brew install cmake
brew install protbuf
brew install rust
brew install git
brew install wget

PythonをMacにインストールするには様々な方法があり、すでにインストールされていることを前提とします。brew insatll python@3.10でインストールすることも可能です。

リポジトリの取得とインストール

作成したvenv仮想環境のvenv_sd-webuiにいることを確認して、Stable Diffusion web UIのソースコードをgit cloneします。

~/venv_sd-webuiにいることを確認


pwd
/Users/user/venv_sd-webui

git cloneでソースコードの取得


git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

venv_sd-webuistable-diffusion-webuiがcloneされます。

Stable Diffusionのモデルのチェックポイントをstable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/の中に置きます。

Stable Diffusionモデルは、Hugging Faceからダウンロードします。モデルの拡張子が.safetensorsのファイルをダウンロードし、上のディレクトリに置きますが、特に指定するモデルがない場合は、v1-5-pruned-emaonly.safetensorsが自動的にダウンロードされます。

次に、stable-diffusion-webuiwebui.shを実行しインストールします。

webui.shの実行


cd stable-diffusion-webui
./webui.sh

全てインストールし、約4GBのモデルをダウンロードする場合は、5分程度かかると思います気長に待ちます。

以下のようなメッセージがターミナルに出たら起動完了です。


Creating model from config: /Users/user/venv_sd-webui/stable-diffusion-webui/configs/v1-inference.yaml
LatentDiffusion: Running in eps-prediction mode
preload_extensions_git_metadata for 7 extensions took 0.00s
Running on local URL:  http://127.0.0.1:7860

To create a public link, set `share=True` in `launch()`.
Startup time: 3.2s (import torch: 1.0s, import gradio: 0.5s, import ldm: 0.2s, other imports: 0.6s, load scripts: 0.3s, create ui: 0.3s).
DiffusionWrapper has 859.52 M params.
Applying attention optimization: InvokeAI... done.
Textual inversion embeddings loaded(0):
Model loaded in 3.2s (load weights from disk: 0.4s, create model: 0.6s, apply weights to model: 1.1s, apply half(): 0.3s, move model to device: 0.6s, calculate empty prompt: 0.2s).

中段のRunning on local URL: http://127.0.0.1:7860が重要で、http://127.0.0.1:7860にブラウザでアクセスすることで利用可能となります。

http://127.0.0.1:7860にブラウザでアクセス
http://127.0.0.1:7860にブラウザでアクセス

127.0.0.1とはローカルループバックと呼ばれ、自分自身を指す特別なIPアドレスのことです。

終了する場合は、webui.shを起動したターミナルで、Ctrl+cです。

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RuntimeError: “LayerNormKernelImpl” not implemented for ‘Half’

Parallels Desktop 18 for Macのventuraでテストした際は、以下のエラーで起動することができませんでした。RuntimeError: "LayerNormKernelImpl" not implemented for 'Half'

半精度浮動小数点数演算が使えないというエラーなので、下のように起動オプションに--no-half --precision fullを加えて起動します。


./webui.sh --no-half --precision full

Stable Diffusion web UIの日本語化

Extensions(拡張機能)に日本語化できるものがあります(下図)。インストール方法を紹介します。

Stable Diffusion web UIの日本語化
Stable Diffusion web UIの日本語化

日本語化の拡張機能のインストールする

  1. STEP

    Extensionsをクリック

    右上部のExtensionsをクリックして拡張機能の画面にします。

  2. STEP

    Availableをクリック

    Extensionsの画面でAvailableをクリックし、拡張機能を検索する画面にします。

  3. STEP

    Localizationをクリックしてチェックボックスを外す

    デフォルトではLocalizationの拡張機能は表示しないように設定されています。日本語化の拡張機能(Localization)をインストールするために、チェックボックスをオフにします。

  4. STEP

    Load fromをクリック

    Load fromをクリックし、拡張機能の一覧を読み込みます。

  5. STEP

    ja_JP Localizationを検索し、インストール

    searchボックスにja_JPと入力すると、検索結果が絞り込まれja_JP Localizationが表示されます。installをクリックします。

インタフェースを日本語に変更する

  1. STEP

    SettingsのUser Interfaceをクリック

    設定画面のインターフェース画面にいきます。

  2. STEP

    Localizationにja_JPを設定し、UIをリロードする。

    1. 更新アイコンをクリック
    2. プルダウンアイコンをクリック
    3. プルダウンからja_JPを選択
    4. 上部のApply settingsをクリック
    5. 最後に、Reload UIをクリック

リロード後に、インタフェースは日本語化されているはずです。

Stable Diffusion web UIの主の機能

この記事では、上部タブにあるStable Diffusion web UIの主要機能(下図)を紹介していきます。

Stable Diffusion web UIの主要機能
Stable Diffusion web UIの主要機能
機能説明
txt2imgテキストから画像を生成する
img2img画像から別の画像を生成する
Extras(その他)画像を拡大する
PNG Info(PNGの情報)画像から生成時のプロンプトなどを表示
Checkpoint Merger
(Checkpointのマージ)
モデルを組み合わせ、オリジナルのモデルを生成する
Train(学習)複数の画像を学習させることでオリジナルのモデルを作成
Settings(設定)設定
Extensions(拡張機能)様々な拡張機能をインストールする

Stable diffusion XL 1.0を使う

7/28日現在、Stable diffusion web UIのバージョンは1.5.1ですが、下の画像のようにバージョン1.5.0でStable diffusion XLがサポートされました。早速試してみましょう。

Stable diffusion web UIのバージョン1.5.1をインストール

すでにStable diffusion web UIをインストールされている方は、git pullコマンドでアップデートすることができます。git cloneで取得したディレクトリに入り、git pullするだけです。

この記事の環境では、~/venv_sd-webui/stable-diffusion-webui/に移動しgit pullします。

git pullで1.5.1にアップデート


cd /Users/user/venv_sd-webui/stable-diffusion-webui
git pull

webui.shの実行


cd stable-diffusion-webui
./webui.sh

Stable diffusion XL1.0のチェックポイントのダウンロード

huggingfaceのサイトより、XLのチェックポイントをダウンロードします。

チェックポイントのファイル名はsd_xl_base_1.0.safetensorsです。

ダウンロードしたXLのチェックポイントをstable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/の中に置きます。

下の画像のようにリロードすると、XLのチェックポイントを選択することができます。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。Stable Diffusion web UIをM1/M2のMacで試すはいかがでしたでしょうか。M1/M2のMacでもStable Diffusion web UIが使えることがわかりました。

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